📘【ROAの要因分解 解説ページ】
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📘【ROAの要因分解 解説ページ】
― 収益性と効率性のかけ算で読む「ROA」の本質 ―
✅ 1. ROAの定義(おさらい)
ROA(総資本営業利益率)=営業利益総資産×100\text{ROA(総資本営業利益率)} = \frac{\text{営業利益}}{\text{総資産}} \times 100
これは「企業が保有する資産をどれだけ効率よく使って利益を生み出しているか」を測る指標です。
✅ 2. 要因分解式
ROAは、以下の2つの指標の**積(かけ算)**で分解できます: ROA=営業利益売上高⏟① 営業利益率×売上高総資産⏟② 総資本回転率\text{ROA} = \underbrace{\frac{\text{営業利益}}{\text{売上高}}}_{\text{① 営業利益率}} \times \underbrace{\frac{\text{売上高}}{\text{総資産}}}_{\text{② 総資本回転率}}
要素 | 意味 | 影響する経営領域 |
---|---|---|
① 営業利益率 | 売上高に対してどれだけ利益を残したか | コスト削減・価格戦略など |
② 総資本回転率 | 総資産をどれだけ効率的に回転させて売上を上げているか | 在庫管理・資産投資・売上成長など |
✅ 3. なぜ要因分解するのか?
- ROAが上昇/低下した原因を明確にするため
- 「利益率が下がっても、資産効率の改善でROAを維持」などの説明ができる
- 経営改善の「打ち手」を考える根拠になる
✅ 4. 具体例
20X1年
- 営業利益:10,000
- 売上高:100,000
- 総資産:200,000
→ ROA = (10,000 ÷ 100,000) × (100,000 ÷ 200,000) = 5.0%
20X2年
- 営業利益:9,000(↓)
- 売上高:90,000(↓)
- 総資産:150,000(↓)
→ ROA = (9,000 ÷ 90,000) × (90,000 ÷ 150,000) = 6.7%(↑)
👉 利益は減っていても、資産効率の向上(総資産減+回転率増)でROAは上昇した。
🧩【ROA 要因分解に関するキーワード一覧】
🔶 上位概念
キーワード | 説明 |
---|---|
ROA(総資本営業利益率) | 本ページの中心テーマ。資産効率×収益性で測る指標 |
収益性指標 | 企業の収益構造を評価する指標群(ROA、ROEなど) |
経営分析指標 | 経営状態を分析する総合指標の上位カテゴリ |
🔷 類似概念
キーワード | 説明 |
---|---|
ROE | 自己資本に対する利益率。株主視点の効率性。 |
売上高営業利益率 | 売上高に対する営業利益の割合。ROAの要素の1つでもある |
総資本回転率 | ROAを構成する要因のひとつ。資産の回転効率を示す |
🔽 下位概念
キーワード | 説明 |
---|---|
営業利益 | ROAの分子。売上からコストを引いた本業の利益。 |
売上高 | 営業利益率・総資本回転率両方に影響する基準数値。 |
総資産 | ROAの分母。資産全体の運用効率を測る。 |
営業利益率 | 売上高に対する営業利益の割合。ROAの第1因子。 |
総資本回転率 | 総資産に対する売上高の割合。ROAの第2因子。 |
このページをベースに、「ROEの要因分解(デュポン・システム)」なども次の学習展開としておすすめです。
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